No.015 動脈硬化と栄養素
栄養素の補給には、病気を予防する働きも期待されています。今回は、私たちにもなじみの深い「動脈硬化」と栄養素のかかわりについてご紹介します。
動脈硬化の予防に効果の期待される栄養素
動脈硬化は、年齢とともに進行するものですが、食生活や生活習慣の改善でそのスピードを抑えることが可能なものです。食生活の改善にも役立つ「動脈硬化に効果が期待されている栄養素」をご紹介します。
抗酸化ビタミンとポリフェノール
動脈硬化の発症と進行には、活性酸素が大きくかかわっています。ビタミンC、ビタミンE、ベータカロテンなどの抗酸化ビタミンには、LDLコレステロールの酸化を防ぐ効果が知られており、ポリフェノールには、LDLの酸化抑制に加え、肝臓でのLDLの異化促進、中性脂肪の吸収阻害、血管内皮障害の改善の効果が期待されています。
特に、赤ワインのポリフェノールの動脈硬化予防は、「フランス人は他の欧米人と同じ様なものを食べ、同じようにタバコを吸っているのに虚血性心疾患の死亡率が低い。」という「フレンチパラドックス」としても有名です。
特に、赤ワインのポリフェノールの動脈硬化予防は、「フランス人は他の欧米人と同じ様なものを食べ、同じようにタバコを吸っているのに虚血性心疾患の死亡率が低い。」という「フレンチパラドックス」としても有名です。
ビタミンB群とホモシステイン
ビタミンB群、特に、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12の摂取は、血中のホモシステイン濃度を低下させることで動脈硬化の抑制に有効であることが知られています。
ホモシステインは、血液中で自己酸化する過程で活性酸素が発生し、血管障害の原因となります。欧米の研究では、ホモシステイン濃度の上昇で冠動脈疾患の発症リスクが増加すること。一方、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12の投与で、血中ホモシステイン濃度が有意に低下したとの報告もあります。
葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12は、ホモシステインの代謝経路で必要なことが知られています。
ホモシステインは、血液中で自己酸化する過程で活性酸素が発生し、血管障害の原因となります。欧米の研究では、ホモシステイン濃度の上昇で冠動脈疾患の発症リスクが増加すること。一方、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12の投与で、血中ホモシステイン濃度が有意に低下したとの報告もあります。
葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12は、ホモシステインの代謝経路で必要なことが知られています。
食物繊維(特に水溶性)
食物繊維は、水に溶けない「不溶性食物繊維」と、水に溶ける「水溶性食物繊維」とに分けられます。
野菜、穀類、芋類、豆類に多く含まれる不溶性食物繊維は、便のカサを増やすことで、便秘解消や大腸癌の予防が期待され、一方、海藻、こんにゃく、リンゴ(ペクチン)に含まれる水溶性食物繊維には、コレステロールを吸着して排泄を促進したり、胆汁酸の再吸収を阻害するなどの働きによって、血中コレステロールを下げる効果が期待されています。
また、水溶性食物繊維には、血糖値の上昇抑制、インスリン節約作用などもあり、糖尿病の予防につながります。
野菜、穀類、芋類、豆類に多く含まれる不溶性食物繊維は、便のカサを増やすことで、便秘解消や大腸癌の予防が期待され、一方、海藻、こんにゃく、リンゴ(ペクチン)に含まれる水溶性食物繊維には、コレステロールを吸着して排泄を促進したり、胆汁酸の再吸収を阻害するなどの働きによって、血中コレステロールを下げる効果が期待されています。
また、水溶性食物繊維には、血糖値の上昇抑制、インスリン節約作用などもあり、糖尿病の予防につながります。
オメガ3系脂肪酸(EPA、DHA)
オメガ3系脂肪酸には、植物由来のαリノレン酸と、魚油由来のEPA、DHAがあります。EPA,DHAは、私たちの体内で、αリノレン酸から合成されますが、αリノレン酸は、私たちは作り出すことができないため、食べ物として摂取しなければならず、必須脂肪酸といわれています。
オメガ3系脂肪酸、特にEPA、DHAには、血中中性脂肪低下、血管内皮細胞の機能改善、血栓生成防止作用などの作用があり、いずれも動脈硬化の予防に有効と考えられています。
日本人が欧米人に比べて動脈硬化が少ないのは、オメガ3系脂肪酸、特に、魚由来のEPA、DHAの摂取量が多いことが貢献しているといわれていましたが、近年の私たちは、食生活の欧米化に伴い、脂肪を摂りすぎる一方で、オメガ3系脂肪酸の摂取が不足しています。
(参考)
Functional food 2008.4 フジメディカル出版
動脈硬化の病気を防ぐガイドブック 日本動脈硬化学会
(注)最新の論文(Physicians' Health Study II)では、ビタミンCやEを摂取しても、心血管イベントの発生に有意差が無かったとの研究(米国心臓協会・学術集会(AHA2008)で発表)もあり、今後、議論が行われると思われます。
オメガ3系脂肪酸、特にEPA、DHAには、血中中性脂肪低下、血管内皮細胞の機能改善、血栓生成防止作用などの作用があり、いずれも動脈硬化の予防に有効と考えられています。
日本人が欧米人に比べて動脈硬化が少ないのは、オメガ3系脂肪酸、特に、魚由来のEPA、DHAの摂取量が多いことが貢献しているといわれていましたが、近年の私たちは、食生活の欧米化に伴い、脂肪を摂りすぎる一方で、オメガ3系脂肪酸の摂取が不足しています。
(参考)
Functional food 2008.4 フジメディカル出版
動脈硬化の病気を防ぐガイドブック 日本動脈硬化学会
(注)最新の論文(Physicians' Health Study II)では、ビタミンCやEを摂取しても、心血管イベントの発生に有意差が無かったとの研究(米国心臓協会・学術集会(AHA2008)で発表)もあり、今後、議論が行われると思われます。
情報提供元:株式会社ヘルシーパス
当院におけるアンチエイジング(抗加齢療法)の取り組み
当院では多くの患者様の早期癌の発見等の最新医療をおこなってきました。
今後は、いかにして癌化しにくい身体を創り上げていくかを次の目標にしたいと心しています。
アンチエイジング(抗加齢療法)とは
アンチエイジング(抗加齢療法)を始めるにあたって
アンチエイジングドック(抗加齢ドック)
アンチエイジング治療(抗加齢治療)
アンチエイジング医療最前線
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