No.024 カルシウム
カルシウム(Ca)は、知名度の高いミネラルの一つです。でも、現代の日本人では、実際にどのくらい不足していて、その不足を補うためには、どんな食べ物から、どんな食べ方の工夫があるのか?また、医薬品との相互作用のリスクなど、意外に知らないことも多いのではないでしょうか?
カルシウムの働き
カルシウムは、丈夫な骨や歯をつくるのに欠かせない栄養素としてよく知られており、体内で最も量の多い ミネラル(成人体重の1~2%)です。体内のカルシウムの99%は骨および歯に存在し、残り少量のカルシウムは、血液凝固や心臓の機能、筋収縮などに関与し、体内で重要な役割を担っています。
カルシウム摂取の意味
カルシウムの摂取は、カルシウム欠乏などによるくる病、骨軟化症、低カルシウム血症、骨粗鬆症の治療に対してはヒトでの有効性が示唆されています。また、カルシウムには、脳への情報伝達を正常にし、神経を安定させる働きがあり、ストレスの緩和に役立つといわれています。
一方、カルシウムの過剰摂取により泌尿器系結石の形成、ミルクアルカリ症候群(高カルシウム血症)などの障害を起こす可能性もあります。
一方、カルシウムの過剰摂取により泌尿器系結石の形成、ミルクアルカリ症候群(高カルシウム血症)などの障害を起こす可能性もあります。
カルシウム補給のための上手な食べ方
カルシウムは、胃酸で溶け、腸管から吸収されるため、胃酸の出ている食事直後が効率よく吸収できるタイミングです。また、梅干し、レモンなどに含まれるクエン酸は、キレート作用によって、カルシウムの腸での吸収を高め、ビタミンDもカルシウムの吸収を促進させます。
逆に、炭酸飲料や加工食品に多く使用されているリンを摂り過ぎるとカルシウム吸収の妨げになり、砂糖の摂り過ぎも、カルシウムの排泄量を増やしてしまうので注意が必要です。
逆に、炭酸飲料や加工食品に多く使用されているリンを摂り過ぎるとカルシウム吸収の妨げになり、砂糖の摂り過ぎも、カルシウムの排泄量を増やしてしまうので注意が必要です。
クエン酸のキレート作用
キレートとは、金属に結合できる部分を持つ分子が、金属の原子と結合した化合物のことで、金属はキレートされることで、体内への吸収のされやすさが変化します。
カルシウムとクエン酸のキレートの場合、元来、吸収されにくいカルシウムを、クエン酸が包み込むことで、体内への吸収率が向上することが知られています。
カルシウムとクエン酸のキレートの場合、元来、吸収されにくいカルシウムを、クエン酸が包み込むことで、体内への吸収率が向上することが知られています。
毎日の食事だけでは足りていない
カルシウムは、干しエビ、煮干し、ヒジキ、高野豆腐、ゴマ、チーズなどに多く含まれています。平成18年の 国民健康・栄養調査によると、カルシウムは、通常の食品から、男性は平均546mg、女性は平均524mg摂取しています。
一方、日本人の食事摂取基準(目標量)は、成人男性で650-900mg、成人女性で600-800mgと設定されており、日本人は平均的に、男性:100-350mg、女性:80-250mgが足りていません。この不足分の補給は、サプリメントなどの有効活用をお勧めします。
一方、日本人の食事摂取基準(目標量)は、成人男性で650-900mg、成人女性で600-800mgと設定されており、日本人は平均的に、男性:100-350mg、女性:80-250mgが足りていません。この不足分の補給は、サプリメントなどの有効活用をお勧めします。
サプリメントの原料では?
カルシウム補給の健康食品・サプリメントは、錠剤・カプセルからウエハースまで、多種多様です。カルシウム補給の原料には、天然系では、貝殻、卵殻、魚骨、サンゴ由来などがあります。これらの中でも、カルシウムとマグネシウムを理想の比率で含んでいるのが、ドロマイト(サンゴの化石)です。しかし、ドロマイトでもカルシウムの配合量は、約20%と低く(100mgのCa摂取のために、原料500mgが必要!)、カルシウムサプリメントは天然系サプリメントを設計する側からみると、配合の 理想と現実に頭を悩ます栄養素の代表ともいえます。
医薬品との相互作用
いくつかの薬は、カルシウムとキレートして難溶性物質を形成するために、薬の吸収を阻害して、薬効を減弱させることが知られています。カルシウムでは、骨粗鬆症治療薬(ビスホスホネート系製剤)、テトラサイクリン系抗生物質、ニューキノロン系抗菌剤において、相互作用の可能性がありますが、服用する時間をずらすことで防ぐことができます。
(参考)
治療 Vol.88,No.7(2006.7):南山堂
健康・栄養食品アドバイザリースタッフ・テキストブック:第一出版
日本人の食事摂取基準 2005年版:第一出版
飲食物と薬の相互作用:永井書店
サプリ・トクホ相談Q&A(静岡県薬剤師会):南山堂
(参考)
治療 Vol.88,No.7(2006.7):南山堂
健康・栄養食品アドバイザリースタッフ・テキストブック:第一出版
日本人の食事摂取基準 2005年版:第一出版
飲食物と薬の相互作用:永井書店
サプリ・トクホ相談Q&A(静岡県薬剤師会):南山堂
情報提供元:株式会社ヘルシーパス
当院におけるアンチエイジング(抗加齢療法)の取り組み
当院では多くの患者様の早期癌の発見等の最新医療をおこなってきました。
今後は、いかにして癌化しにくい身体を創り上げていくかを次の目標にしたいと心しています。
アンチエイジング(抗加齢療法)とは
アンチエイジング(抗加齢療法)を始めるにあたって
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アンチエイジング医療最前線
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