グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



ホーム > アンチエイジングトピックス > No.044 ブレインフード

No.044 ブレインフード


いつまでもクリアな頭脳を保ちたいとの思いは、人類共通の願いではないでしょうか?
そうした思いにこたえるように、「脳の健康」に役立つ栄養素の研究も進んでいます。

ブレインフードの考え方

私たち誰もが望むこと、それは「健康で長生き」すること。
しかも、寝たきりや認知症にならず、生活の質(QOL)が高い状態で人生を全うしたいと思うものですが、これには脳の健康が不可欠です。
脳を健康に保つための様々なアプローチがあり、食品によって脳を健康に保ちたいと言うのが、ブレイン(脳)・フードの考え方です。
明確な定義はありませんが、脳の活性化のために必要な栄養素、脳機能障害を予防するための食品が「ブレイン・フード」と呼ばれています。

ブレインフードの種類

ブレインフードは、その特徴でいくつかに分類できます。

血流改善

【イチョウ葉エキス】には、血管を拡張して血流を改善し、酸素や栄養素を脳にスムーズに供給する働きがあり、ヨーロッパでは痴呆症の改善薬としても利用されています。
ドイツのCommission E(薬用植物の評価委員会)は、記憶障害、耳鳴り、めまいの改善に対するイチョウ葉抽出物の使用を承認しています。
 
【ビンカマイナー(ヒメツルニチニチソウ)】には、赤血球を柔らかくする効果が知られており、赤血球が脳内の細い血管も通過できるようになることで、スムーズな酸素供給の 役に立ちます。
 
【EPA】には血小板凝集抑制作用があり、国内では動脈硬化症の医薬品としても知られています。DHAは細胞膜を柔軟にし、血流改善に役立ちます。
 
【ホスファチジルセリン】は大豆由来のリン脂質で、脳の細胞膜の柔軟性を高め、血流を良くする働きがあります。アルツハイマー病の症状改善が確認されています。

抗酸化

【アスタキサンチン】は天然色素の一種で、強力な抗酸化物質です。また、血液脳関門を通過することができる数少ない抗酸化物質であり、脳内で活性酸素を抑えることで、脳細胞へのダメージを防ぐことが期待できます。

神経伝達物質

神経伝達物質「ドーパミン」の前駆体となる【チロシン】や、同じく神経伝達物質である【GABA】(γ-アミノ酪酸)などは、脳内に神経伝達物質を増やす手助けになります。
※GABA自体は、脳血液関門を通過できませんが、グルタミン酸に変換され、脳内で再度GABAになると言われています。

脳機能改善

【DHA】には、記憶・学習機能の向上、認知症改善効果が知られており、マウスの実験では、DHAの摂取量により老人斑面積が減少したという報告があります。

抗炎症

アルツハイマー病患者の脳には慢性の炎症病変が生じていることから、【アスタキサンチン】、【レスベラトロール】、【カプサイシン】など、抗炎症効果のある栄養素にも治療・予防効果が期待されています。

注目のブレインフード

最近では、クルクミン、フェルラ酸も注目されています。

クルクミン

クルクミンは、ウコン(ターメリック)に含まれるポリフェノールです。
クルクミンには、フリーラジカル消去能以外に、抗炎症作用、抗癌作用、肝臓保護作用、血栓形成抑制作用、心筋梗塞防止作用、低血糖防止作用、抗リウマチ作用、抗アミロイド作用などの幅広い作用が知られています。
認知症への効果も研究が行われ、疫学研究では、カレーを多く食べるインドは、人口比率に対するアルツハイマー病患者がアメリカに 比べて少ないことが報告されています。(※1)

フェルラ酸

フェルラ酸は、米ぬかに含まれている成分でポリフェノールの一種です。
近年、強い抗酸化作用、アルツハイマー型認知症への効果、うつ病予防、高血圧改善に期待が高まっており、動物実験では、アルツハイマー病型認知症で有効性が示唆されています。(※2)

サプリメントよりも大事なこと

上記のような栄養素は、食事だけでは十分に摂取することが難しいものも多く、その場合、サプリメントの活用が有効となるケースもあります。

一方、アルツハイマーの予防には、栄養素以外にも運動やカロリー制限が有効なことがアルツハイマー病モデルマウスの実験で示唆されています。

安易にサプリメントに頼る前に、まずは運動や食生活の改善に取り組むのが大切です。
 
(参考)
アンチエイジングヘルスフード:サイエンスフォーラム
機能性食品ガイド:講談社
(※1)Arch Neurol. 2000 Jun;57(6):82430.
(※2)Br J Pharmacol. 2001 May;133(1):89-96
情報提供元:株式会社ヘルシーパス

当院におけるアンチエイジング(抗加齢療法)の取り組み

当院では多くの患者様の早期癌の発見等の最新医療をおこなってきました。
今後は、いかにして癌化しにくい身体を創り上げていくかを次の目標にしたいと心しています。

アンチエイジング(抗加齢療法)とは
アンチエイジング(抗加齢療法)を始めるにあたって
アンチエイジングドック(抗加齢ドック)
アンチエイジング治療(抗加齢治療)
アンチエイジング医療最前線