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ホーム > アンチエイジングトピックス > No.058 お酒と上手に付き合う栄養学

No.058 お酒と上手に付き合う栄養学


お酒と上手に付き合うための栄養学的なアプローチをご紹介します。

お酒について

お酒には、ビール、日本酒、ワイン、焼酎、ウィスキーなどがありますが、それぞれ原料、製造方法、アルコール度数、カロリーが異なります。基本的には蒸留酒と呼ばれる焼酎、ウィスキーなどはアルコール度数が高く、醸造酒と呼ばれるビール、日本酒、ワインのアルコール度数は低めですが、カロリーは高くなります。

お酒を適度に飲むと、アルコールの末梢神経拡張作用で血の巡りが良くなり、副交感神経が優位に働くため、リラックス効果が期待できます。

また、イギリスの男性1422名を対象にした研究によると、過度の飲酒(34g/日以上※)者の死亡率が高い一方、非飲酒者よりも適度な飲酒(34g/日以下)をする人は死亡率が低いことも分かっています。
※日本酒 約1合のアルコールが30g

二日酔いにならないために

アルコール代謝のメカニズム

体内に入ったアルコールは、肝臓でアセトアルデヒドという毒性の強い物質に変換されます。
肝毒性が強いアセトアルデヒドは、ほとんどがALDH2(アルデヒド脱水素酵素)によって無害な酢酸に変換され、その後、ほとんどが糖分(グルコース)と同じ代謝経路でエネルギーに変換され、最終的に二酸化炭素と水になります。

この一連の代謝で特に必要な栄養素はナイアシンです。

ナイアシンは、これらの代謝に使われる補酵素(NAD+、NADH、NADPH)の主成分であり、不足すると代謝がスムーズに回らず、アセトアルデヒドが体内に長く滞ることになります。

また、その他のビタミンB群や、酵素の原料になるアミノ酸も、代謝に不可欠な働きをしています。

二日酔いや悪酔い対策に有効な栄養素

そのため、二日酔いや悪酔いを防ぐためには、これらの栄養素が豊富な肉や魚などを補給することがお勧めです。

重要な栄養素
ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンB1、ビタミンB2、ビオチン、パントテン酸、亜鉛、アミノ酸、CoQ10、クエン酸

食品では…
鶏のささみ、刺身、レバー、イワシ、たらこ、あんきも

お酒に強い人、弱い人

同じ量のお酒を飲んでも、顔の色さえ変わらない人もいれば、すぐにダウンしてしまう人もおり、それは個人がもつ遺伝子によって決まっています。

ALDH遺伝子多型

アセトアルデヒドを無毒化させるALDH2という酵素を活性化させる遺伝子の有無が、個人のお酒の耐性に深く関わります。
ALDH遺伝子には2種類あり、その2種類の組み合わせによって、お酒への強さが変わります。
  • ALDH2活性型ホモ遺伝子:お酒に強い
  • ALDH2活性型/不活性型ヘテロ遺伝子:飲めるが弱い
  • ALDH2不活性型ホモ遺伝子:全く飲めない
なお、日本人の約40%はALDH2不活性型遺伝子を持っており、そのため、お酒に弱いか全く飲めない体質が多いと言われてます。また、この遺伝子の有無は日本国内でも地域差があることが知られています。

「お酒の後のシメ」に要注意

お酒を飲んだ後にはやっぱりラーメンだよね!など、 お酒の後に何か少し食べたいと思うのは、お酒を飲むことで体が低血糖になり、糖分を欲するようになるからと言われています。

そのメカニズムは、アルコールの代謝で使われる補酵素の濃度(NADH+H+/NAD+比)が高くなることで、体内の糖分(グルコース)を生成する経路が妨げられ、低血糖に陥りやすくなるからと考えられています。

しかし、ここで炭水化物や脂肪分が多い食品を食べてしまうと、血糖値が急激に上がり、膵臓に負担がかかるだけでなく、内臓にも脂肪が蓄積されやすくなるので、「締めのラーメン」には要注意です。

(参考)
脂質と血栓の医学 http://hobab.fc2web.com/
「病気予防」百科/日本医療企画
一目でわかる代謝 第2版/メディカル・サイエンス・インターナショナル
代謝の栄養学、薬剤師がすすめるビタミンミネラルの使い方
情報提供元:株式会社ヘルシーパス

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今後は、いかにして癌化しにくい身体を創り上げていくかを次の目標にしたいと心しています。

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