No.097 今さら聞けないシリーズ ビタミンD②
前回、「今さら聞けないシリーズビタミンD①」として、ビタミンDの体内での生成や日光浴との関係、不足症状などについて紹介しました。
今回は「今さら聞けないシリーズビタミンD②」として、その働きや効果について紹介します。
「今さら聞けないシリーズビタミンD①」はこちら
今回は「今さら聞けないシリーズビタミンD②」として、その働きや効果について紹介します。
「今さら聞けないシリーズビタミンD①」はこちら
活性型ビタミンDとは?
食事以外からビタミンDを摂取する場合、医薬品やサプリメントなどの利用が考えられます。
その際、食品に添加が許可されているのは「ビタミンD2」もしくは「ビタミンD3」で、「活性型ビタミンD」は医薬品としての使用だけが許可されています(活性型ビタミンDは体内でも生成されています)。
皮膚の7-デヒドロコレステロールから生成された血中ビタミンD3、もしくは食事由来のビタミンD2/D3は肝臓で生成されるビタミンD結合タンパク(DBP)により血中を運搬されます。
肝臓に入ると水酸化酵素の働きで「25(OH)D(25-OHビタミンD)」へ変換され、再度DBPと結合し、血中へ流れます。
ほとんどの「25(OH)D」は腎細胞に運ばれ、2度目の水酸化を受け「1,25(OH)2D(1,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール(OH)2D)」へ変換されます。これが「活性型ビタミンD」です。
また、ビタミンD2由来の「1,25(OH)D2」より、ビタミンD3由来の「1,25(OH)D3」の方がDBPとの親和性が高い為、生物活性は良いとされています。
その際、食品に添加が許可されているのは「ビタミンD2」もしくは「ビタミンD3」で、「活性型ビタミンD」は医薬品としての使用だけが許可されています(活性型ビタミンDは体内でも生成されています)。
皮膚の7-デヒドロコレステロールから生成された血中ビタミンD3、もしくは食事由来のビタミンD2/D3は肝臓で生成されるビタミンD結合タンパク(DBP)により血中を運搬されます。
肝臓に入ると水酸化酵素の働きで「25(OH)D(25-OHビタミンD)」へ変換され、再度DBPと結合し、血中へ流れます。
ほとんどの「25(OH)D」は腎細胞に運ばれ、2度目の水酸化を受け「1,25(OH)2D(1,25-ジヒドロキシコレカルシフェロール(OH)2D)」へ変換されます。これが「活性型ビタミンD」です。
また、ビタミンD2由来の「1,25(OH)D2」より、ビタミンD3由来の「1,25(OH)D3」の方がDBPとの親和性が高い為、生物活性は良いとされています。
健康との関連を注目されるビタミンD
ビタミンDは核内受容体(VDR)に結合して、遺伝子の転写を制御することで生物活性を発揮します。
その効能に関する論文も数多く発表されており、2017年だけでも4,350以上もの論文を見つけることができます。(Pub Medによる検索)
現在までのところ、ビタミンDについては以下のような効能が科学的に示唆されています。
今回は、これからの時期に役立つ「ビタミンDと風邪・インフルエンザ予防」に関する論文を紹介します。
その効能に関する論文も数多く発表されており、2017年だけでも4,350以上もの論文を見つけることができます。(Pub Medによる検索)
現在までのところ、ビタミンDについては以下のような効能が科学的に示唆されています。
- くる病、骨軟化症の予防、改善
- 様々な要因によるカルシウム値の低下
- 骨粗鬆症の治療、骨量低下
- 骨折の予防
- 高齢者の転倒を予防
- 老後も自前の歯を維持
- 高齢女性の慢性関節リウマチを予防
- がんの発症を予防
- 体重減少
今回は、これからの時期に役立つ「ビタミンDと風邪・インフルエンザ予防」に関する論文を紹介します。
VDに風邪・インフルエンザ予防効果
2017年2月に医学誌BMJに掲載された論文です。
方法 | ランダム化比較試験によるメタ解析 |
対象 | 25の試験 11,321人(0-95歳男女) |
調査目的 | 急性呼吸器感染症のリスクに対するビタミンD補給の全体的な影響の評価と、その効果に影響する要因を特定すること。 |
結果 | ビタミンD補給は、全対象者の間で急性呼吸器感染のリスクを低減した。 |
ビタミンDを補給することで、風邪やインフルエンザ、急性気管支炎などを含む「急性呼吸器感染」のリスクが低減されること、また、血中25(OH)Dが25nmol/L以下※のビタミンD欠乏者に対する定期的な補給が、よりリスク低減の効果が大きいことも報告されています。
※英国保健省(Health Department)で定義されたビタミンD欠乏の閾値
この他にもブログやニュースレター(バックナンバー)でもビタミンDに関する論文を紹介しております。
ぜひご覧ください。
※英国保健省(Health Department)で定義されたビタミンD欠乏の閾値
この他にもブログやニュースレター(バックナンバー)でもビタミンDに関する論文を紹介しております。
ぜひご覧ください。
【参考】
厚生労働省 e-ヘルスネットサイト
国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報サイト
ビタミンの事典(朝倉書店)
Pub Med
BMJ 2017;356:j847
情報提供元:株式会社ヘルシーパス
厚生労働省 e-ヘルスネットサイト
国立健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報サイト
ビタミンの事典(朝倉書店)
Pub Med
BMJ 2017;356:j847
情報提供元:株式会社ヘルシーパス
当院におけるアンチエイジング(抗加齢療法)の取り組み
当院では多くの患者様の早期癌の発見等の最新医療をおこなってきました。
今後は、いかにして癌化しにくい身体を創り上げていくかを次の目標にしたいと心しています。
アンチエイジング(抗加齢療法)とは
アンチエイジング(抗加齢療法)を始めるにあたって
アンチエイジングドック(抗加齢ドック)
アンチエイジング治療(抗加齢治療)
アンチエイジング医療最前線
今後は、いかにして癌化しにくい身体を創り上げていくかを次の目標にしたいと心しています。
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