No.110 α-GPCはどんな栄養素?
近年、認知機能に対して注目を浴びている栄養素「α-GPC」をご存知でしょうか?
今回はそんな「α-GPC(アルファグリセロホスホコリン)」についてご紹介します。
今回はそんな「α-GPC(アルファグリセロホスホコリン)」についてご紹介します。
α-GPCの基礎知識
α-GPC(アルファグリセロホスホコリン)はコリンの前駆体であり、リン脂質の一種であるホスファチジルコリン(以下、PC)から2個の脂肪酸を外した(脱アシル化した)、水溶性化合物です。
GPCとも言いますが、学名では「sn-グリセロ(3)ホスホコリン」と呼ばれています。
母乳にも含まれている成分であり、認知機能の改善、成長ホルモンの分泌促進、老化抑制、競技パフォーマンスの向上などの効果が期待されています。α-GPCは、別名、水溶性コリンとも呼ばれ、門脈から効率よくスピーディーに肝臓に取り込まれ、脳への到達速度も早いと考えられています。
母乳にも含まれている成分であり、認知機能の改善、成長ホルモンの分泌促進、老化抑制、競技パフォーマンスの向上などの効果が期待されています。α-GPCは、別名、水溶性コリンとも呼ばれ、門脈から効率よくスピーディーに肝臓に取り込まれ、脳への到達速度も早いと考えられています。
摂取したα‐GPCは体内でアセチルコリンになるの?
ラットを用いた研究において、放射性物質でラベルを付けたα-GPCを経口投与した場合の脳内へのα-GPCの取り込み量が調べられています。その結果、視床下部、皮質、海馬(記憶に深く関わる)への蓄積濃度が明確に上昇したようです。また、薬理学的にアセチルコリンの伝達を遮断する薬であるスコポラミンによって誘導されるラットの健忘症や脳部位のAch量の低下に対して、α-GPCは改善効果を示す事が分かっています。
摂取したα-GPCがアセチルコリンになるのかについて明確には解明されていませんが、上記のことから、α-GPCは脳内に取り込まれ、アセチルコリンの分泌に関わっていると考えられています。
摂取したα-GPCがアセチルコリンになるのかについて明確には解明されていませんが、上記のことから、α-GPCは脳内に取り込まれ、アセチルコリンの分泌に関わっていると考えられています。
どんな食品に含まれているの?
α-GPCは様々な食品に含まれていますが、一般的にその量はごく微量です。
卵(生)の場合は全卵では0.6mg/100g、大豆(乾燥)では2.9mg/100gとされています。例えば500mgのα-GPCを摂りたい場合には、卵(Lサイズ:56g/個)では1,790個、大豆(0.35g/粒)では49,263粒も必要となる計算です。
卵(生)の場合は全卵では0.6mg/100g、大豆(乾燥)では2.9mg/100gとされています。例えば500mgのα-GPCを摂りたい場合には、卵(Lサイズ:56g/個)では1,790個、大豆(0.35g/粒)では49,263粒も必要となる計算です。
食品に含まれるα‐GPCの量
食品名 | α‐GPC量(mg/100g) |
マグロ(缶詰・水煮) | 5.9 |
鶏レバー(生) | 16.0 |
キャベツ(生) | 2.9 |
バナナ(生) | 5.6 |
アーモンド | 1.2 |
α-GPCに期待される効果
認知機能改善
軽度から中程度のアルツハイマー型認知症患者261名を対象とした多施設無作為化二重盲検比較試験において、α-GPC(1,200 mg/日)を180日摂取し、認知機能を評価したところ、プラセボ群と比較してα-GPC摂取群では認知機能が有意に改善した(Clin Ther.2003 Jan ; 25 (1) : 178-93.)。
成長ホルモン分泌促進
平均年齢25歳の健康な男性8名を対象にした二重盲検無作為化クロスオーバー試験において、α-GPCを1,000 mg摂取したところ、血液中の成長ホルモンや遊離脂肪酸の濃度と肝脂肪酸化(分解)の指標が有意に増加した(Nutrition 28 (2012) 1122–1126)。
老化抑制
老化促進マウスを用いてα-GPCの健康効果について調べたところ、コントロール群と比較してα-GPC摂取群のマウスでは老化評価スコアが有意に低く、神経炎症や関節変性の減少もみられた(Biosci Biotechnol Biochem. 2018 Apr;82(4):647-653.)。
競技パフォーマンスの向上
男子大学生を対象にα-GPC(600mg/日)を6日間摂取してもらい、上半身と下半身の筋力を調査したプラセボ対照二重盲検クロスオーバー試験において、α-GPCの摂取によって下腿の筋力を評価するテスト(IMTP)のパフォーマンスのピーク時間に有意な結果が得られた(J Int Soc Sports Nutr. 2015 Nov 17;12:42.)。
【参考】
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報
日油㈱サイト 健康専科
脱アシルリン脂質:グリセロホスフォコリンの調製と中枢賦活機能剤の開発(オレオサイエンス 第7巻 第10号(2007) )
USDA Database for the Choline Content of Common Foods Release Two
国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「健康食品」の安全性・有効性情報
日油㈱サイト 健康専科
脱アシルリン脂質:グリセロホスフォコリンの調製と中枢賦活機能剤の開発(オレオサイエンス 第7巻 第10号(2007) )
USDA Database for the Choline Content of Common Foods Release Two
情報提供元:株式会社ヘルシーパス
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