No.120 食物アレルギーとアレルゲン
食物アレルギーは乳児から成人まで幅広くみられるアレルギー疾患の一つで、以前からあったものですが最近15年ぐらいの間に急増しているといわれています。そこで今回は食物アレルギーについてまとめます。
食物アレルギーって何?
アレルギーは免疫反応のひとつであり、体が異物(抗原)を体外に排出するためのメカニズムの一つです。その中で摂取した特定の食物が原因で、じん麻疹、湿疹、下痢、咳などの症状が起こることを食物アレルギーと呼びます。
食物アレルギーは小児から成人まで幅広く認められていますが、1歳未満の乳児で最も多く発症し、小児期に年齢と共に寛解していくことが多いようです。
食物アレルギーの症状として最も頻度が高いのは皮膚症状(蕁麻疹、発赤など)ですが、重症のショック症状も11.3%存在しており、生命の危機をおびやかす危険な場合があります。
アレルゲンとは?
アレルギーの原因となる抗原をアレルゲンと言い、食物アレルギーは、主に食物に含まれるタンパク質がアレルゲンとなります。日本で小児期に最も多い食物アレルギーは鶏卵と牛乳です。鶏卵や牛乳は小児型食物アレルゲンとも言われ、年齢とともにアレルゲンに占める割合が減少するという特徴がありますが、成人期に多い えび・かに、魚類、果物(成人型食物アレルゲン)は、年齢とともに上昇傾向を示します。また、最近では様々な食品にアレルギーが認められるようになってきており、以前ではみられなかった果物・野菜・イモ類などによる食物アレルギーも報告されています。
サプリメントなどの加工食品では、発症数や重篤度から勘案し、表示する必要性の高い食品7品目(卵、乳、小麦、そば、落花生、えび・かに)を特定原材料と呼び、容器への表示が義務付けられています。
また、その他20品目(あわび、いか、いくら、オレンジ、キウイフルーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、バナナ、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、りんご、ゼラチン、カシューナッツ、ごま)についても表示が推奨されています。
食物アレルギーの種類とメカニズム
臨床の現場で話題になることの多いアレルギーには、「即時型」と「遅延型(遅発型)」があります。
即時型アレルギー
lgE抗体が皮膚・腸粘膜・気管支粘膜・鼻粘膜・結膜などに分布するマスト細胞に結合した状態で抗原と出会うことにより、マスト細胞から化学伝達物質(ヒスタミン・ロイコトリエンなど)が放出され、アレルギー反応が引き起こされる。食物アレルギーの多くはこのタイプで、ほとんどが食物を摂取した直後から2時間以内にアレルギー反応を認める。
遅延型(遅発型)アレルギー
IgE抗体に依存しない非即時型(遅発型、遅延型)と呼ばれる反応で「IgG抗体検査」で調べられる。メカニズムは未解明。抗原の摂取後、アレルギー反応の出現まで数時間を要し、症状は多岐に渡る。アレルギー的な症状もあれば、頭痛や消化不良、関節痛のような症状、イライラやうつ状態など、メンタル面に影響を与えている場合もある。睡眠の質、疲労感など、症状とまでは呼べないがその人のQOL(生活の質)に少なからず影響を与えているケースも存在する。
※IgG抗体検査を食物アレルギーの原因食品の診断法としては推奨しないという意見もあります。
※IgG抗体検査を食物アレルギーの原因食品の診断法としては推奨しないという意見もあります。
新しいタイプの食物アレルギー
口腔アレルギー症候群
成人の女性に多いとされる即時型アレルギーで、近年 報告が増えている。アレルゲンとしては果物(キウイフルーツ、メロン、モモ、パイナップル、リンゴなど)や野菜。口の中がピリピリしたり、かゆくなったりする口腔内の症状だけの場合が多いが、大量に食べるとショック症状を呈することもある。花粉症との関連性が考えられている。
食物依存性運動誘発性アナフィラキシー
食べるだけなら平気でも食後運動する事で発症する。非常にまれな疾患だが、じん麻疹から始まりショック症状に至る場合もある。原因抗原として頻度の高いものは小麦・魚貝類など。てんかん発作と間違われてしまう場合がある。
【参考】
厚生労働省サイト「食物アレルギー」
独立行政法人 環境再生保全機構「ぜんそく予防のためのよく分かる食物アレルギーの基礎」
消費者庁ホームページ
アンブロシア㈱サイト
厚生労働省サイト「食物アレルギー」
独立行政法人 環境再生保全機構「ぜんそく予防のためのよく分かる食物アレルギーの基礎」
消費者庁ホームページ
アンブロシア㈱サイト
情報提供元:株式会社ヘルシーパス
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