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ホーム > アンチエイジングトピックス > No.149 フィトケミカルの種類と働き

No.149 フィトケミカルの種類と働き


野菜や果物にはビタミン・ミネラルだけでなく、ポリフェノールやカロテノイドといったフィトケミカルも豊富に含まれています。今回は、フィトケミカルとはどういった成分でどんな働きをするのかについてご紹介します。

フィトケミカルとは?

フィトケミカル(phytochemical)とは、植物に由来する生理活性物質の総称で、ファイトケミカルと記載されることもあります。植物は動物のように移動することができないため、温度や乾燥、紫外線、微生物、害虫などに対する防御(適応)手段としてフィトケミカルという自己防衛能力を獲得したとの説が有力です。
フィトケミカルは必須栄養素ではないものの、第7の栄養素とも言われ、ビタミン様物質として多様な生理機能を示します。認知症やがんなど、様々な疾患の予防や改善の効果が期待されています。

フィトケミカルの種類と働き

フィトケミカルは「ポリフェノール」「カロテノイド」「含硫化合物」に大別でき、ポリフェノールはさらに「フラボノイド系」と「非フラボノイド系」に分けられます。

ポリフェノール

《フラボノイド系 》
カテキン、ケルセチン、イソフラボン、リグナン、アントシアニン、ルチン、ヘスペリジン など
植物中では、主に水酸基に様々な糖が付加した配糖体として存在しているが、フラボノイド配糖体はそのままではほとんど吸収されないと言われている。腸管粘膜の酵素や腸内細菌の作用により配糖体が加水分解され、糖が脱離したフラボノイドアグリコンが主として吸収される。
代表的な機能は抗酸化作用で、DNA、脂質、タンパク質を酸化ストレスから防ぐ。
《 非フラボノイド系 》
レスベラトロール、プテロスチルベン、クルクミン、タンニン、コーヒー酸 など
揮発性のあるものは匂い成分、色のあるものは色素成分などとなる他、苦味や渋み成分となるものもある。抗酸化や抗炎症などの効果が期待される。なお、フラボノイドが加熱あるいは微生物の作用で非フラボノイドに転換する例もある。

カロテノイド

ベータカロテン、リコピン、カプサイシン、ルテイン、アスタキサンチン、ベータクリプトキサンチン など
植物によって合成される黄色、橙色、および赤の色素で、ビタミンA活性のあるものとないものがある。抗酸化作用の他、コネキシンというタンパク質の情報をコード化する遺伝子の発現を促進して、細胞間の情報伝達を促す働きなどがあると言われている。

含硫化合物

スルフォラファン、アリシン、アリルイソチアネート など
硫黄を含み、刺激のある香りや辛みが特徴。抗酸化作用があるだけでなく、血流促進や抗菌作用、肝臓や消化管の解毒酵素の活性化などの効果が期待される。

まとめ

野菜や果物の健康への効果は、ビタミン、ミネラル、食物繊維だけでなくフィトケミカルも重要であると考えられます。
日々の食事で様々な種類の野菜や果物を摂取し、フィトケミカルを取り入れていきたいものです。
【参考】
野澤 義則 et al.,東海学院大学紀要 9 (2015)67~79
室田 佳恵子 ビタミン 93巻 4号(2019)166~167
伊藤 雅史,野澤義則 基礎老化研究 33(3);9-12(2009)
横塚 弘毅 日本食品科学工学会誌 第42巻 第4号(1995)288~297
微量栄養素情報センター サイト
公益財団法人 長寿科学振興財団 健康長寿ネット サイト
情報提供元:株式会社ヘルシーパス

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