No.153「DHEA」について
DHEAとは?
DHEAとは「デヒドロエピアンドロステロン:Dehydroepiandrosterone」のことで、副腎で作られるホルモンの源として存在する天然のステロイド系ホルモンです。
魚油で有名な「DHA」と名前は似ていますが全くの別物で、DHEAをもとに、男性ホルモン(テストステロン)や女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)などの性ホルモンをはじめ、50種類以上のホルモンが作られます。
魚油で有名な「DHA」と名前は似ていますが全くの別物で、DHEAをもとに、男性ホルモン(テストステロン)や女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)などの性ホルモンをはじめ、50種類以上のホルモンが作られます。
DHEAに期待される効果
男性では 20~24歳、女性では 15~19歳の時にDHEA分泌はピークとなり、70歳時ではピーク時の20%、85~90歳では5%まで低下してしまいます。
そのため、DHEAは「若さと活力」に関係するホルモンと考えられるようになりました。
また、DHEAには、性ホルモン生成の他にも期待される効果がいくつかありますのでご紹介します。
そのため、DHEAは「若さと活力」に関係するホルモンと考えられるようになりました。
また、DHEAには、性ホルモン生成の他にも期待される効果がいくつかありますのでご紹介します。
筋肉量を増やす
虚弱な年配の女性にDHEA 50 mg/日の摂取と運動を組み 合わせ6ヶ月間経過を見たところ、下肢機能に焦点を当てた複合スコアである Short Physical Performance Batteryスコアの改善が見られています。
(Anne M Kenny et al.,J Am Geriatr Soc. 2010 Sep;58(9):1707-14.)
また、国際オリンピック委員会(IOC)ではDHEAを筋肉増強剤のひとつとして、ドーピング薬物の対象にしています。
(Anne M Kenny et al.,J Am Geriatr Soc. 2010 Sep;58(9):1707-14.)
また、国際オリンピック委員会(IOC)ではDHEAを筋肉増強剤のひとつとして、ドーピング薬物の対象にしています。
体脂肪の減少
成人男女56名を対象とした二重盲検無作為化比較試験において、DHEA 50mg/日、6ヶ月間摂取させたところ、内臓脂肪と皮下脂肪の低下、ならびにインスリン感受性の増加を認めました。
(Dennis T Villareal , John O Holloszy JAMA. 2004 Nov 10;292(18):2243-8.)
(Dennis T Villareal , John O Holloszy JAMA. 2004 Nov 10;292(18):2243-8.)
皮膚・容貌の改善
280 人の健康な成人男女が、DHEA 50mg/日またはプラセボを1年間毎日摂取したところ、二重盲検プラセボ対照研究において、高齢男女の表皮の厚み、皮脂分泌、皮膚の保水が改善し、色素沈着が減少していることが明らかになりました。
(E E Baulieu et al.,Proc Natl Acad Sci U S A. 2000 Apr 11;97(8):4279-84. )
(E E Baulieu et al.,Proc Natl Acad Sci U S A. 2000 Apr 11;97(8):4279-84. )
そのほかにも、全身性エリテマトーデスや勃起不全(ED)、 更年期障害、統合失調症、骨粗鬆症などにも効果が期待できるとされています。
摂取するときの注意点
短期間であれば安全性も確認されておりますが、DHEAは一部が男性ホルモンや女性ホルモンに変換されるため、利用には注意が必要です。
<DHEAの利用に特に注意が必要な人> |
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女性ではDHEAが男性ホルモンに変換されて以下のような症状が出る場合があります。
- うぶ毛が増える
- 吹き出物が増える
- 声が低くなる
- 月経のリズムが狂う
- 攻撃的になる
また、サプリメントで摂取しなくても軽い負荷のかかる程度の運動がDHEAを増加させるのに効果があるとされています。
食品では、自然薯を食べることで分泌量も多くなるそうです。
食品では、自然薯を食べることで分泌量も多くなるそうです。
【参考】
NORMAN ORENTREICH et al.,The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, Vol59, Issue 3, 1 September 1984, P551–555
公益財団法人日本スポーツ協会 指導者育成専門委員会アスレティックトレーナー部会「健康管理とスポーツ医学」2011年1月発行P127-135
国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所
MSD マニュアル プロフェッショナル版
山本 登志子 et al.,岡山県立大学保健福祉学部紀要 20, 37-43, 2013
NORMAN ORENTREICH et al.,The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, Vol59, Issue 3, 1 September 1984, P551–555
公益財団法人日本スポーツ協会 指導者育成専門委員会アスレティックトレーナー部会「健康管理とスポーツ医学」2011年1月発行P127-135
国立研究開発法人 医療基盤・健康・栄養研究所 国立健康・栄養研究所
MSD マニュアル プロフェッショナル版
山本 登志子 et al.,岡山県立大学保健福祉学部紀要 20, 37-43, 2013
情報提供元:株式会社ヘルシーパス
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今後は、いかにして癌化しにくい身体を創り上げていくかを次の目標にしたいと心しています。
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