超音波検査を使用した膵臓癌の超早期発見を目指して
令和4年度院内講演会での講演内容をご紹介します。
講師:佐藤慎祐 診療放射線技師
講師:佐藤慎祐 診療放射線技師
膵臓癌の超早期って
膵臓癌取扱い規約*¹では、早期膵臓癌の定義は記載されていません。
手術によって切除可能な膵臓癌を早期発見と定義します。
我々は、超音波+早期発見 = 超・早期 として検査に望んでおります。
*¹ 膵臓癌取扱い規約第7版 金原出版
■切除可能な膵癌とは…
腫瘍が膵臓に留まって(限局して)おり、周囲血管に浸潤していない。リンパ節転移や遠隔転移が認められないものと考えられます。
正常の膵臓の大きさは、成人で長さ平均15㎝、幅3㎝、厚さ2㎝。
すなわち腫瘍の大きさが2㎝を超えてくると、膵臓周囲に浸潤する可能性が高くなります。
〇超音波検査の目標は、2㎝以下の腫瘍を見つけ出す事
手術によって切除可能な膵臓癌を早期発見と定義します。
我々は、超音波+早期発見 = 超・早期 として検査に望んでおります。
*¹ 膵臓癌取扱い規約第7版 金原出版
■切除可能な膵癌とは…
腫瘍が膵臓に留まって(限局して)おり、周囲血管に浸潤していない。リンパ節転移や遠隔転移が認められないものと考えられます。
正常の膵臓の大きさは、成人で長さ平均15㎝、幅3㎝、厚さ2㎝。
すなわち腫瘍の大きさが2㎝を超えてくると、膵臓周囲に浸潤する可能性が高くなります。
〇超音波検査の目標は、2㎝以下の腫瘍を見つけ出す事
超音波検査で膵臓癌発見のために注目している所
①腫瘍の存在 ➁膵管の拡張 ③のう胞の存在
しかし、超音波検査にも短所はあります。
・骨や空気の後ろが見えない
・視野が狭い
・検者の知識と経験が必要
・主観的な検査 であるということです。
■膵臓全体を観察するための工夫
超音波検査時に体位変換をし、色々な方向から膵臓を観察しています。
しかし、超音波検査にも短所はあります。
・骨や空気の後ろが見えない
・視野が狭い
・検者の知識と経験が必要
・主観的な検査 であるということです。
■膵臓全体を観察するための工夫
超音波検査時に体位変換をし、色々な方向から膵臓を観察しています。
当院での膵臓癌の成績(2017年4月~2021年11月まで)
超音波検査で指摘され、他院で確定診断となったのは25症例でした。
そのうち、詳細な報告を頂いた23症例をまとめました。
そのうち、詳細な報告を頂いた23症例をまとめました。
膵頭部 | 膵体部 | 膵尾部 |
12例 | 4例 | 7例 |
膵臓癌の大きさ
癌の大きさ | 人数 |
2㎝以下 | 6名 |
2㎝を超え、4㎝以下 | 13名 |
4㎝を超え、6㎝以下 | 3名 |
6㎝を超える | 1名 |
超音波検査で2㎝以下の腫瘍は指摘できないのか
腫瘍が2㎝以下だった6症例の方、超音波検査をやるきっかけは何だったのでしょうか?
・血液検査で、腫瘍マーカーの値がだんだん上がってきた ・・・1人
・胃のあたり、なんとなくの違和感 胃を見てほしい ・・・2人
・膵嚢胞がもともと指摘され、経過観察していた ・・・2人
・便秘のため ・・・1人
ちょっとした体調の変化や経過観察でクリニックに来てくれた、超音波検査を受けてくれた方、
2㎝以下の腫瘍はほとんど症状がないときに、超音波検査で見つかっているのです。
逆を言えば、何日も続くような強い症状が出現して、超音波検査で指摘した結果、切除することができない場合も少なくありません。
・血液検査で、腫瘍マーカーの値がだんだん上がってきた ・・・1人
・胃のあたり、なんとなくの違和感 胃を見てほしい ・・・2人
・膵嚢胞がもともと指摘され、経過観察していた ・・・2人
・便秘のため ・・・1人
ちょっとした体調の変化や経過観察でクリニックに来てくれた、超音波検査を受けてくれた方、
2㎝以下の腫瘍はほとんど症状がないときに、超音波検査で見つかっているのです。
逆を言えば、何日も続くような強い症状が出現して、超音波検査で指摘した結果、切除することができない場合も少なくありません。
提案
早期の膵臓癌はほとんど体調の変化を認めません。
健診で、超音波検査をご活用下さい。
切除可能な、膵臓がんの超早期発見に大事なこと
・2㎝以内の腫瘍をみつけだす検査への熱意と技術
・早めにクリニックにきてください。
少し気になった時に、クリニックに来ていただくことは、恥ずかしいことではなく、とても重要なことなのです。
当院での超音波検査について、ご案内はこちら。
健診で、超音波検査をご活用下さい。
切除可能な、膵臓がんの超早期発見に大事なこと
・2㎝以内の腫瘍をみつけだす検査への熱意と技術
・早めにクリニックにきてください。
少し気になった時に、クリニックに来ていただくことは、恥ずかしいことではなく、とても重要なことなのです。
当院での超音波検査について、ご案内はこちら。